使役動詞

使役動詞(causative verb)

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使役動詞とは、人やものに「~させる、~してもらう」などのようになる意味を表す動詞です。

文法上は、使役動詞はここでは、”have”, “let”, “make” の3つです。これらの動詞は「動詞 + 目的語 + 原形不定詞(動詞の原形)」の形をとります。
この他、文法的には使役動詞ではありませんが、「動詞 + 目的語 + to不定詞」の形で、使役の意味をあらわすものに”get”,や”force”, “allow”, “cause”があります。

不定詞の場合は、「~させる」の意味になります。過去分詞が置かれる場合は、「~してもらう」の意味になります。

本稿では、”have”, “let”, “make”, ”get” の4つの動詞について、見ていきましょう。

1. “have”

“have”は、”make”や”let”と比較すると、中立的で、基本的には義務や、立場上当然のこと、するのが当たり前のことに対して使用されます。使役動詞として“have”を使う場合は、目的語の後に「原形不定詞」または「過去分詞」を置く場合があります。それぞれの意味は次のようになります。

(1) 目的語の後に原形不定詞をおく場合、意味は「~させる」という意味になります。

○ I had her report.
  「私は彼女に報告させました。」

(2)目的語の後に過去分詞をおく場合は、過去分詞に受身的な意味がありますので、意味としては、「~してもらう」になります。

○ I had my bike repaired at his shop.
  「私は自転車を彼の店で修理してもらいました。」

(3)”have + 目的語 + 現在分詞”で、「~させる」の意味をあらわす場合もあります。現在分詞を使用することより、文の意味として一定の間動作が継続していることが含まれる場合があります。

○ Her mother had her playing the piano.
  「彼女の母は彼女にピアノを弾かせていました。」

2. “let”

“let”の「~させる」は「~することを許可する」という意味があります。「(自由)に~させておく」という容認の意味を含んでいます。”let” を使えるかどうか迷った時は、「~許可する」と訳しても意味が成り立つかどうかで判断してもよいと思います。

“let”は、「動詞 + 目的語 + 原形不定詞(動詞の原形)」の形だけで使われます。

○ My father let me drive his car.
  「父は私に車を運転させてくれました。」

このニュアンスは、私が運転したいという申し出に対して、父が許可してくれたというイメージです。

ここで、”let” について注意したいことは、普通受動態では使いません。受動態にしたい場合は、”be allowed to ~” を代用します。

3.”make”

“make” には、「強いて~させる」という、強制の意味を含んでいます。結果として逆らえない行為を表します。自分の意に反して何かをさせられる場合に使われる場合が多いです。

「原形不定詞」または「過去分詞」を置く場合があります。それぞれの意味は次のようになります。

(1)目的語の後に原形不定詞をおく場合、意味は「~に(無理やり)~させる」という強制の意味になります。

○ Mr.Aoki made the students read the book written in English.
  「青木先生は生徒たちに英語の本を読ませました。」

(2)目的語の後に過去分詞をおく場合は、過去分詞に受身的な意味がありますので、意味としては、「~してもらう」になります。

○ The Italian woman couldn’t made herself understood in Japanese.
  「そのイタリア人女性は彼女が話す日本語を理解してもらえませんでした。」

(3)”have + 目的語 + 現在分詞”で、「~させる」の意味をあらわす場合もあります。現在分詞を使用することより、文の意味として一定の間動作が継続していることが含まれる場合があります。

○ Her mother had her playing the piano.
  「彼女の母は彼女にピアノを弾かせていました。」

4. “get”

“get” は、厳密には使役動詞ではありませんが、「get + 目的語 + to不定詞」の形で、使役の意味になります。この他、「get + 目的語 + 過去分詞」の形でも使われます。

“get” はhave同様、”let”や”make” に対して中立的ですが、”have” に比べてこちらから、「説得やお願いをして、~してもらう」というニュアンスが強い場合に使われます。

(1)目的語の後にto不定詞をおく場合、意味は「~させる、~してもらう」というような意味になります。

○ We couldn’t get him to sign the agreement.
  「我々は、彼に同意書にサインさせることができませんでした。」

(2)目的語の後に過去分詞をおく場合は、過去分詞に受身的な意味がありますので、意味としては、「~してもらう」になります。

○ I got my shoes polished.
  「私は靴を磨いてもらいました。」

 

 

参考
英文法の泉    http://www.e-bunpou.net/ siekidousi.html
受験のミカタ   https://juken-mikata.net/how-to/english/causative-verb.html
意外と知らない「英単語の正しい使い分け」 http://www.gabastyle.com/english/synonym/synonym027/

 

ORG:2018/4/8