指示代名詞
指示代名詞(demonstrative pronoun)
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指示代名詞とは、その名前の通り、物や事柄を指し示す代名詞のことです。
代表的なものに、”this”,”that”,”these”,”those”などがあります。この他、”so”や”such” も指示代名詞になります。
1. “this”,”that”,”these”,”those” の用法
(1) 基本の用法
これらは、物理的や、心理的、時間的に近いものと、遠いものに分けられます。
○ This is my bag, and that is Susan’s.
「これは私のカバンで、あれはスーザンのです。」
(2) 電話などで人を指す場合:this , that
電話などで、人を指す場合に用います。[英語]では、話し手と話し相手とは異なります。話し手には”this”、話し相手には”that” を用います。[米語]では、両方とも”this” を表わします。
○ Hello, This is Hanawa from ABC company.
「もしもし、ABC社の塙(はなわ)と申します。」
(3) 前後の文の内容を指す場合:this , that
既に出てきた分に内容を指す場合に、”this” または “that” が使われます。”this” は、これから出てくる分の内容も指すことができます。
○ My father said to me like this. “After rain comes fair weather.” (後出)
「私の父はこんな風に言いました。「雨降って地固まる」って。
(4) 名詞の繰り返しを避ける場合:that , those
“that”、”those” は、前述の”the + 名詞” の繰返しを避けるために、その代名詞として使われることがあります。
○ The gravity of the moon is weaker than that of the earth.
「月の引力は地球の引力よりも弱い。」
(5) 「 人々 」 の意味を表す場合:those
関係代名詞(”who”など)を伴って、「~な人々」という意味になります。
○ I would like to help those who are suffering from poverty.
「私は、貧困に苦しんでいる人を助けたいです。」
(6) 形容詞用法と副詞用法
形容詞用法では、”this” , “that” , “these” , “those” を名詞の直前に置くことで 「 この ~ 」 「 その ~ 」 など限定する形容詞の働きをします。
また、副詞用法では、”this” , “that” , “these” , “those” がその他の語句を修飾して副詞の働きをします。
[形容詞用法]
○ She went to this hospital and that.
「彼女はあちこちの病院に行きました。」
[副詞用法]
○ It was about this size.
「それはこれくらいの大きさでした。」
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2. “so” の用法
“so” は、元来副詞ですが、しばしば代名詞として用いられます。
(1) 他動詞の目的語として
“so” は、”think”,”believe”,”hope”,”expect”,”suppose”,”be afraid (= regret)” などの他動詞の後に置かれて、前の文の節全体を代表して、代名詞として用いられます。主に、他人の質問の語句の繰返しを避けるために使われ、「そう思う」、「そう言う」、「そうする」などの意味を表わします。
○ Is he going to pay you for this?
I hope so. (= I hope he is going to pay me.)
「彼はこの代金を君に払うでしょうか?
払ってくれればいいと思います。」
○ I don’t think so.
「私はそうは思いません。」
(2) 動詞の補語として
“be”,”become” などの補語として、前に出た語句を受けます。
○ Hewas not angry at first, but became so after a little while.
「彼ははじめは怒っていませんでしたが、しばらくしてから怒り出しました。」
3. “such” の用法
“such” は、「このような」 の意味で、”as”,”that” とともに用いられることが多く、代名詞の働きをします。
(1) “such ~ as ・・・” の形で、「・・・のような~」 の意味を表す場合
○ Such a case as the one you just mentioned should never occur.
「あなたが今言及されたような事態は起こるはずがありません。」
(2) “such ~ that ・・・” の形で、「~のため・・・」、「とても~なので・・・」 の意味を表す場合
○ The document is written in such easy English that anyone can understand it.
「その文書は、とても易しい英語で書かれているので、誰でも理解できます。」
(3) 前出の名詞の反復を避けて、「そんな人・物」の意味を表します。
○ If you are a gentleman, show yourself as such (= a gentleman).
「あなたは紳士なら、紳士らしくなりなさい。」
参考
英語ニューハンドブック
英文法の泉 http://www.e-bunpou.net/daimeisi-siji.html
英語学習 http://eigogakusyu-web.com/grammar/060/
ORG:2017/11/18