不定冠詞
不定冠詞(indefinite article)
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1. 不定冠詞とは
不定冠詞は、通常、可算名詞の単数普通名詞の前について、「一つの」 という意味を表わします。不定冠詞は代名形容詞の”one” から転じたもので、特に「一つ」を強調する場合は”one” にすることもあります。
“a” と “an” との使い分けは、不定冠詞が付く名詞の最初の発音が子音か母音かにより使い分けられます。つづり字では無いことに注意しましょう。
(1) “a” は子音(つづり字に関係なく発音が子音)で始まる語の前に用いられます。
“a dog”(犬)、”a cat”(猫) : 語の先頭の発音が子音、文字も子音
“a European”(ヨーロッパ人)、”a university”(大学) : 語の先頭の発音が子音、文字は母音
(2) “a” は母音(つづり字に関係なく発音が母音)で始まる語の前に用いられます。
“an apple”(りんご)、”an egg”(たまご) : 語の先頭の発音が母音、文字も母音
“an hour”(1時間)、”an SF”(SF) : 語の先頭の発音が母音、文字は子音
2. “some”(ある、というもの) の意味で、初めての単数普通名詞の前に用います。(最も普通の使い方)
○ Once upon a time there was a queen.
「昔々、ある女王がいました。」
3. “a certain”(さる、とある)の意味として用います。暗に、話者も知っているものに使います。
○ I know a man who says so.
「私はそのように言うある一人の人を知っています。」
○ She is teaching Japanese to an international student.
「彼女はある留学生に日本語を教えています。」
4. “any”(何か、なんでも)の軽い意味として用いられます。
○ A fox is a cunning animal.
「狐は(どれでも)悪賢い動物です。」
○ Lend me a knife.
「(どんなものでもいいから)ナイフを貸してください。」
5. “one”(一つの)の意味で用いられます。
○ Give me a cup of coffee.
「コーヒーを1杯ください。」
○ It is a pound weight.
「それは重さ1ポンドです。」
6. “the same”(同一の)の意味で用いられます。
○ These are all of a sort.
「これらはみな同じ種類です。」
○ Birds of a feather flock together.
「同じ羽根の鳥は一緒に集まります。(類は友を呼ぶ)ことわざ.」
7. “per”(~につき、毎に)の意味で用いられます。
○ She goes to Nagoya four times a month.
「彼女は月に4回名古屋へ行きます。」
○ He paid a cent a dollar.
「彼は1ドルにつき1セントを支払いました。」
8. “such”(このような) の意味に用いられます。
○ He is a man that must be treated kindly.
「彼は親切に扱われねばならないような人です。」
○ He is not a man to take bribes.
「彼はわいろを取るような人間ではありません。」
9. 序数(first,second)には、”the” をつけるのが原則ですが、”a second”,”a third” のように不定冠詞をつける場合は、順序は表さずに、”another”(また、さらに、次に) の意味を表します。
○ Then he jumped into the pond a second time.
「それから彼はまた池に飛び込みました。」
10. 固有名詞、物質名詞、抽象名詞に不定冠詞をつけると、普通名詞の用法になります。
(1)固有名詞から普通名詞へ
1) 「・・・という人」
○ A Mr. Smith came inyour absence.
「あなたに不在中にスミスさんという人が来ました。」
2)「・・・のような人」
○ He is an Edison of Japan.
「彼は日本のエジソンのような人です。」
(2)物質名詞から普通名詞へ
1)一部分
○ He threw a stone at me.
「彼は私に石を投げつけました。」
2)ある分量
○ Give me a glass of water.
「水を一杯ください。」
(3)抽象名詞から普通名詞へ
1)種類
○ Kindness is a virture.
「親切は一つの徳です。」
2)実例
○ She was once a beauty.
「彼女はかつては美人でした。」
参考
英語ニューハンドブック
英文法の泉 http://www.e-bunpou.net/meisi-koubun.html
ORG:2017/11/04